木の下には絶対に避難しない
雷が鳴り始めると、雨宿りのために木の下に入ってしまう人が多くいますが、これは極めて危険です。雷は高い場所に落ちやすく、大きな木は絶好の落雷ポイントになります。木に雷が落ちた際、側撃雷(そくげきらい)という雷の一部が人に流れ込む可能性があり、命の危険に直結します。雷が近づいていると感じたら、木の下からは速やかに離れましょう。
ゴルフ場・キャンプ場・海辺での注意点
広い場所ほど避雷針となるものが少なく、人が“最も高い存在”になってしまいがちです。以下の場所では特に注意が必要です:
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ゴルフ場:クラブ(鉄製)を持っていると落雷のリスクが上がります。速やかにクラブを地面に置き、建物やカートに避難を。
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キャンプ場:テントやタープは避雷効果がありません。金属ポールに雷が落ちる恐れがあるため、車に避難するのが安全です。
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海や川:水は電気を通しやすく、落雷が水面に落ちると広範囲に電流が広がります。即座に水から上がり、安全な場所へ移動してください。
金属製品や傘を身につけてはいけない理由
金属は電気を通す性質があるため、雷が落ちた際に誘導雷(雷が金属を伝って流れる現象)が起こりやすくなります。たとえば、傘・カメラ三脚・登山用のストック・鍵など、金属製品はできるだけ体から離し、ポケットやバッグから取り出さないようにしましょう。
また、雷が鳴り始めたらスマホの使用も控えるべきです。スマホ自体が雷を呼ぶわけではありませんが、通話中などに雷が落ちた場合、人体への影響が大きくなるとされる報告があります。
車やバスに避難するのが最も安全
屋外にいて避難先がない場合、最も安全な場所は車の中です。金属のボディに覆われた車は、雷が落ちたとしても表面を電流が流れ、内部の人間にはほとんど影響が及びません(ファラデーケージ効果)。ただし、窓は閉めておくこと、車外の金属部分に触れないようにすることがポイントです。