■ 墨汚れは早めの対処がカギ！
● 墨は「水性」と「油性」で落とし方が違う
墨には一般的に「水性墨（墨汁）」と「油性墨」があります。
市販の書道用墨汁の多くは水性ですが、なかには防水性の高い合成樹脂系のものもあり、落とし方が変わります。
まずはラベルを確認し、水性か油性かをチェックしましょう。
● 墨がついたらまずやるべき応急処置
- 乾かさないうちに対処：乾くと定着するため、すぐに水で湿らせましょう。
- こすらない：こすると繊維の奥に入り込むため、ティッシュやタオルで軽く叩きながら吸い取ります。
- できればその場でぬるま湯に浸す：30℃前後のお湯に数分浸すだけでも落ちやすくなります。
■ 自宅でできる墨の落とし方（素材別）
● 綿・ポリエステル素材の衣類の場合
- 洗面器にぬるま湯を張り、中性洗剤を溶かします。
- 墨汚れ部分を20〜30分ほど浸け置き。
- 歯ブラシで優しく叩き洗い。こすらず“たたく”のがポイント。
- 汚れが薄くなったら通常通り洗濯機で洗います。
● ウール・シルクなどデリケート素材の場合
- 中性洗剤（おしゃれ着用）を使い、手洗いが基本。
- 汚れた部分だけに洗剤をなじませて、優しく指で押し洗い。
- 汚れが落ちたらしっかりすすぎ、陰干し。
■ 墨が落ちにくいときの裏ワザ
● 酸素系漂白剤を活用する
白い衣類や色落ちの心配がないものは、酸素系漂白剤を使ってシミ抜きが可能。
40℃前後のお湯に漂白剤を溶かして、衣類を30分ほど浸すと効果的。
● クエン酸＋重曹の自然派クリーニング
環境にやさしいナチュラルクリーニング方法。
クエン酸水をスプレーして、上から重曹をふりかけると泡立ちます。
この反応で汚れが浮きやすくなります。※デリケートな素材には注意。
■ 墨汚れを防ぐコツと、落ちないときの対処
● 墨仕事をするときは「エプロン」「作業着」必須
特に書道や水墨画をする際は、専用の衣類を着用することで、日常着へのダメージを防げます。
● 落ちない場合は「クリーニング店」に相談
プロは専用の溶剤や処理技術を持っているため、自己処理で悪化する前に早めに相談を。
■ まとめ：慌てず落ち着いて、早めの対処が決め手！
● 墨はすぐに対処することでかなり落ちやすくなります。
素材を見極めて、適切な方法で処理することで、お気に入りの服を救うことができます。
汚れても焦らず、手順通りに対処すれば大丈夫。
万が一落ちない場合は、無理をせずプロに依頼するのがベストです。
