冷蔵庫を設置する際にはいくつか注意点があり、適当に設置してしまうと後々問題が発生する可能性があります。引っ越し先では通常、冷蔵庫の設置場所が指定されていることが多いですが、場合によっては別の場所に設置したいこともあるでしょう。そういった場合、どのような点に注意すればよいのかを詳しく見ていきます。
適切な設置場所の4つの条件
1. 水平な場所
家が少し傾いている場合でも、冷蔵庫には調整脚がついているので、脚を使って微調整を行いましょう。冷蔵庫が傾いていると内部の冷却効率が悪くなるだけでなく、故障の原因にもなります。
2. 頑丈な床
冷蔵庫は重いため、床がしっかりしている場所に設置することが重要です。床が劣化している場所や腐りかけている場所に置くと、冷蔵庫が重さで床を破壊してしまう可能性があります。
3. 直射日光を避ける場所
冷蔵庫を日光が直接当たる場所に置くと、外装が変色するだけでなく、冷却効率が落ちて電力消費が増えることもあります。できるだけ日陰の涼しい場所に設置しましょう。
4. 他の家電から距離を置く
冷蔵庫は微弱な電磁波を発生させるため、テレビや電話、ラジオなどの家電に近づけると、雑音や映像の乱れなどが発生することがあります。これらの家電機器とは距離を保つようにしましょう。
狭いスペースでの設置は危険?
冷蔵庫はコンプレッサーを使って中身を冷やしていますが、その際に放出される熱を外部に逃がす必要があります。設置スペースが狭すぎると、熱がこもり冷蔵庫の効率が下がり、最悪の場合、故障や火災の原因になります。
冷蔵庫を設置する際は、以下のようなスペースを確保することが推奨されています:
壁との距離
〇3ドア冷蔵庫:壁から0.5cm以上
〇2ドア冷蔵庫:壁から2cm以上
天井との距離
〇3ドア冷蔵庫:天井から5cm以上
〇2ドア冷蔵庫:天井から30cm以上
冷蔵庫の背面もある程度の空間を確保する必要があります。特に2ドアタイプの冷蔵庫は、背面が熱を持ちやすいため、放熱スペースが重要です。賃貸物件の場合、放熱によって壁が黒ずむこともあるため注意が必要です。
さらに、電源コードを冷蔵庫で圧迫しないようにしましょう。コードが断線すると、火災の原因になることもあります。狭いスペースに設置すると、コード周りにホコリが溜まりやすくなるため、定期的に掃除することも大切です。
独り暮らしでのよくある問題
ワンルームなどの狭い部屋では、冷蔵庫の上にオーブントースターや電子レンジを置くケースが見られます。しかし、冷蔵庫の上部は放熱スペースとして確保するべきです。特に2ドア冷蔵庫の場合、天井から30cm以上のスペースを確保していても、冷蔵庫の上に物を置くとそのスペースが無くなってしまいます。
どうしても冷蔵庫の上に家電や物を置きたい場合は、耐熱性のあるラックを使い、通気性を保つことが必要です。これにより、冷蔵庫本体の性能を維持し、オーブントースターなどの家電も安全に使用できます。
まとめ
現代の冷蔵庫は昔に比べて省エネで使いやすくなっていますが、設置場所や方法を誤ると性能が落ちたり、故障の原因になったりすることがあります。冷蔵庫を設置する際は、水平で頑丈な床、直射日光を避けた場所、そして適度なスペースを確保して設置することが重要です。また、他の家電製品と距離を取り、放熱スペースをしっかりと確保しましょう。