ぎっくり背中とは?
突然起こる背中の激痛
「ぎっくり背中」とは、くしゃみや急な動作などのきっかけで、背中の筋肉や筋膜に強い負担がかかり、突然激しい痛みが走る状態を指します。
「背中版のぎっくり腰」とも言われ、動けないほどの痛みを伴うこともあります。
ぎっくり背中の症状の特徴
- 背中に突然走る鋭い痛み
- 息を吸ったり、動いたりすると強く痛む
- 一定の姿勢を保てず、体を動かすのが困難になる
ぎっくり背中の原因
筋肉の緊張と疲労
長時間のデスクワークや運転、猫背などで背中の筋肉が硬くなり、ちょっとした動作で筋繊維が損傷することがあります。
急な動作や姿勢の変化
くしゃみ、振り返り動作、重い荷物を持つなど、不意の動作がきっかけで発症するケースが多いです。
冷えや血流不良
寒さや冷えによって血流が悪くなると、筋肉が硬直し、ぎっくり背中を起こしやすくなります。
ストレスや睡眠不足
自律神経の乱れにより筋肉がこわばり、発症リスクが高まります。
ぎっくり背中の治療法
発症直後の応急処置
- 安静にする:無理に動かさず、楽な姿勢で休む
- 冷やす:痛みが強い発症直後は、患部をアイスパックや冷却シートで冷やすと炎症を抑えやすい
- 痛み止めの服用:市販の鎮痛薬(例:イブプロフェン)を服用することで一時的に楽になることがあります
数日後からのケア
- 温める:炎症が落ち着いたら血流を促すために温熱療法(入浴・蒸しタオル)を行う
- 軽いストレッチ:無理のない範囲で肩甲骨や背中を動かし、筋肉を柔らかく保つ
医療機関を受診すべきケース
- 痛みが強くて数日たっても改善しない
- 痛みが広がり、しびれや麻痺を伴う
- 呼吸がしにくい、胸の痛みがある
こうした場合は、整形外科や整骨院での診察が必要です。
ぎっくり背中の予防法
姿勢の改善
デスクワーク時に猫背にならないよう、背筋を伸ばす意識を持ちましょう。
適度な運動とストレッチ
日常的に肩甲骨まわりを動かすストレッチや軽い筋トレ(背筋・腹筋)を取り入れると予防になります。
体を冷やさない
冷房の効いた室内では上着を羽織るなど、冷え対策を意識しましょう。
まとめ
ぎっくり背中は、筋肉の疲労や姿勢の乱れ、急な動作などが原因で起こる突然の背中の痛みです。
発症直後は安静・冷却、その後は温めとストレッチでケアすることが大切です。
再発予防のためには、日常生活での姿勢改善と筋力強化が欠かせません。
「ただの背中の痛み」と軽視せず、必要に応じて医療機関を受診し、正しい対処を心がけましょう。